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古くから林業が盛んだった隠岐の島

島根県の北東、日本海の只中に浮かぶ隠岐の島は、総面積の実に8割以上を森林が占める自然豊かな島です。

このため、島では古くから林業が栄え、人々は木を伐り生活の糧として利用しつつ、同時に山を守り、次世代に向けてその資源を残すために、木を植え、育てるという営みを脈々と繰り返してきました。

こうした先人たちの自然と共に生きる努力によって、今なお隠岐の島の山は豊かな森林資源を残しています。

林業の衰退と山の荒廃

しかしながら、そんな隠岐の島の豊かな山は危機に直面します。その原因の一つは林業の衰退です。

隠岐の島でも国内の多くの地域の例に洩れず、安価な外国産材の流入や木材の需要の減少に伴う価格の低迷の影響を受けた結果、山々の手入れがいかなくなり、どんどん荒廃していくという事態が発生してしまいました。

再び活気を取り戻してきた日本の林業

そのなかで近年、地域の山の多面的機能が主に環境面という観点で見直されて来たことにより、その価値が再び重要視されるようになってきました。

具体例を挙げれば、水質の保持／災害を防ぐ（きちんと管理された山は、水を吸うので崩れない）／二酸化炭素の吸収などです。

国産材の見直し、地産地消。再び盛んになってきた日本の林業の傾向は隠岐の島にも表れており、若者たちやIターン移住者でも、林業携わりたいという人が徐々に増えてきております。

「先人に感謝し、後世に残す」がモットー

池田材木店は、4世代130年以上にわたり、隠岐の島で材木店を営んで参りました。
わたしたちのモットーは、「先人に感謝し、後世に残す」です。

林業は、植えてから収穫までが60年とすごく長い。
現在当社が扱っている木々は、父や祖父の代が植えてくれたもの。それに感謝の念を抱きながら、今の若い人たちが建てる家のために使わせていただいています。

次に我々ができることは、この島で将来家を建て暮らしていく人たちのために、しっかり木を植えて山を育ててくことなんです。

一本の木の価値を、高めていくこと

また、1度は危ぶまれた木材の存在が、いま再びその価値を取り戻しています。
１本１本の木の価値を高め続けていくことで、島の豊かな自然と、そこに住む人々の暮らしを、林業で繋いでいく。それも、当社の役割だと考えています。